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おお。ピーちゃん、今日もご苦労様。
我が家の愛すべき禽獣もすっかり懐いてしまったようだね。
何だろ。ていうかなんか違和感あるな。
まあ良いや。気のせいだな。不思議は何もない。
[どこからともなく現われ、当然のように茶の間に座った]
しかしなんだね。
この歳になるとアンチエイジングも限界あるのかな。
最近すっかり老けて来た気がするよ――。
[はっはっはと朗らかに笑う]
えっと・・・。
たっ・・・た・・だぃ・・・・。
[家の玄関口で身を縮こまらせるようにしてそわそわと落ち着きなく]
ただっ、ただいまっ!
[ひとしきりの逡巡の後、か細い振り絞るような声でそう一言、家の中に向かって投げかけた。
上ずったその響きは薄暗い家屋の奥に吸い込まれてゆき、しんとした静けさをよりいっそう際立たせる。
ちかの頬は興奮からか高潮しうっすらと涙ぐみながら、じっと何かを期待してその場に佇む]
[しばらく待つが、しかし応えはない。
声が細すぎたのだろうか?
期待を込めたキラキラした瞳に徐々に不安そうな曇がかかり、やがて頬をひとしずくの涙が落ちる]
ぅ・・・。
[ふらふらとその場を離れ、門扉の影の椿の下に潜りしゃがみ込むと、膝を抱えて顔を伏せ声を殺し*泣き始めた*]
何?鍵なくして入れないの?
[ガラリと玄関のドアを開けた。]
開いてるじゃない。何やってんだかもー。
ほら、入りなさいよ。ってか入るわよ?
たーだーいまーっと!
にゃあーーーん。
[高い声で鳴きながらアンの足元をくるくる回る。
ふと足を止めて耳をぴくぴくと動かした]
にゃあ?
[ちかの泣き声がするほうにしっぽを立てて歩いていく]
[突如自分に向かって降りかかってきた声に、びくりとして思わず顔を上げる。
その勢いに揺られて紅椿の花の首が傾ぎ、ぽとりとちかの頭に落ちて髪に引っかかった]
・・・今のは・・えと、アンちゃん・・・?
[そう言う前にアンはさっさと玄関扉を潜り抜け、中に入っていって姿が見えなくなってしまった。
なすすべもなく呆然と見送りまた俯くと、かわりに猫がやってきて擦り寄ってきた]
えとえと、ギンちゃん・・・?
[ギンに顔を向けると、髪の椿の花びらが一枚はらりと散ってちかの頬に張り付いた。
血色の悪い青白い肌に、ぱっと紅が差す]
おいで、おいで。
[くるくる周りを回っているギンに手を伸ばすと、そうっと抱き上げ腕の中に収める]
うわぁ、あったかい。
凄くあったかい。
[目を細めてじわりと嬉しそうな顔をすると、目の端に溜まっていた涙がまたほろりと頬を伝った。
ちかは細い腕でぐしぐしと涙を拭い、ギンを抱いたままゆっくり立ち上がる]
”くぅ”
[その拍子に、小さく控えめにお腹が鳴った]
・・・おなか、すいたな・・・・。
なにか、ないかな?
[その場できょろきょろと周りを見回すと、庭にサルビアの花が目に付いた。
いそいそと駆け寄ると、紅い花びらをそっと引き抜き唇に含む]
甘い・・・。
[嬉しそうに微笑み]
いっぱい咲いてるよ。
今日はごちそうだね。
ギンちゃんもたべる?
[ぷつり、ぷつりと、ひとつずつ花びらを抜きとり、味わうように蜜を*吸っている*]
[台所に入り、冷蔵庫の中のコーヒー牛乳(パック)を取り出し、
ゴキュゴキュと飲む。]
ぷはぁー。
[食器棚の上の扉を開け、煎餅の入った袋を片手に
茶の間へとー。]
爺ちゃん、ただいまー。なんか面白い記事ある?
[ちかに抱き上げられる。
目の前のひらひらしている赤いものに爪を伸ばすが届かない]
み?
[むきになって赤いものを目で追っている途中で、ちかに名前を呼ばれ上を向くと、ぽとりと水が顔に落ちてきた。
鼻先を舐めて目を丸くする]
ふにゃあ。
[ふるふると首を横に振った]
[パリポリときゅっきゅという音が聞こえてくる。
耳をピンと張りして耳を澄ます。
ぴくりとヒゲを揺らしするりとちかの腕から滑り降りる]
にゃあ。
[ちかの方を振り向いてひと鳴きしたあと歩き出す。
玄関の扉をかりかりと*引っ掻いた*]
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