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次は…ナオが連れて行かれるのかな?
それとも、俺が向こうに行くのかな?
どちらでも…構わないがな。
人間は…愚かだ。
[ナオを見て呆れたように]
最期の情け…こんなつもりで乗っ取っていたが…。
自分の最後も認識できぬまま死ぬのも…虚しいものかの?
[もし器が向こうに行ったら聞いてみようかとぼんやり考える]
…………っ。
[乱暴に理科室の鍵をセイジからひったくって。]
理科室て、保健室の隣り、だったよにゃ。
[場所は知っている、けれども確かめるように口に出した理由は。
かつかつ、と。何かを振り払うように教室を出て、そちらに足を向けた。**]
[異様な雰囲気に怯えながらセイジとナオのやり取りを見つめる。
ナオがセイジから鍵をひったくって理科室に歩いていくのをみて]
せ、先輩、一人になったらダメだって・・・
[慌てて後を追った]
[隣の教室へと入り、窓を確認する。開かない事を確かめた後に廊下へ戻り]
駄目やな。とりあえず、校庭に……って。
ちょ、待ちまっし!
[ナオが一人歩き出すのを見ると、すぐにその後を追おうとした。瞬間、背後から低い声が聞こえてきたのに、はっと振り向き]
……、
[視線の先にセイジしかいない事を認める。ふっと、その周囲に白い靄のような物が見えた。それは瞬きの後には、跡形もなく消えてしまって。
少し、無言で立ち止まる。も、すぐさま]
……ちょー待ちまっしって!
ほら、ヨシアキも、はよこ!
[改めて、タカハルに続いてナオの後を追い始める。ヨシアキに呼び掛けつつ――セイジを呼ばなかったのは、無意識だったか否か――慌しい足音を*響かせ*]
…――――
[背中が、寒い
いや、寒いのではない、冷たい
氷でも背負わされているかのようだ
セイジの言動の異常は、俺も感じているけれど
今は、それに反応するよりも]
ナオ、またんか
さっきの、見たやろ、切れたらいかんて
[マシロに続いて、後を追いかけた]
…――――
心を折るのが、幽霊の仕事みたいなもの
怖がらせて、恐怖で折るか
優しくして、温もりで折るか
その程度の、違いしかないのに
[ふわり、器の背中に戻ったけれど]
つらかったら、無理しなくていいからね
今日は、私か仁、どちらかが行った方がいい
向こうの彼らに、説明は必要だし
それに…――――
七不思議検証、終わっちゃうものね
あんまり、人がいなくなると
[おいつけるかは、わからないけれど
それでも、止めなくてはならない
また、目の前で何かがあったら
そして、またさっきのような事になったら
俺は、自分に自信がなくなってしまう]
やめ、ナオ
幽霊がおってもおらんでも、ええやんけ
自分の体が、一番大事やん
まだ…いいのではないか。
辛くはないぞ。
ただ、見ていて虚しいだけだ。
―――…紅が残ってこの先誘導できるか?
器に入り切らないままで、
その器と、他の人間を操れるか?
[相方に問うてみる]
契約には、交換条件が必要だよ
だから、ただ確かめるというだけでは
宣言であって、契約ではないかもね
[走ってばかりの、器だ
面白いけれど、目が回りそう]
さぁ、どうだろう
私は、何かを操るつもりなんて、ないもの
ただ、私の所にたどり着いて欲しいだけ
でも、今回は無理かもしれないね
[人数を、数えてみる
残りは、器も含めて5人
七不思議は、あと6つ
7つ目にたどり着くことは、きっと不可能で]
俺は器を乗っ取った。
だからここにいる奴らに警告もできる。
挑発して誘導だってな。
奴らがどうせ聞かないことだって、分かっている。
何度同じ事をしてきたと思っている。
虚しいが……同時に愚かしさを哂ってもいるのだ。
[ニヤリと笑ってみせた]
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