[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
[誰もいないと思っていたはずの場に。
黒髪の少女が立っていた。
自動ドアの無機質の音だけが響いている。
その背後には変わらず落ちる雪。]
……何か用?
[少女がとつとつと語る話。
同じ制服のところを見ると同じ学校の生徒だろう。
けれど、覚えているはずなんてなく。]
……馬鹿馬鹿しい。
[言うだけ言って、姿を町へと消していく。
その様子にただ一言そう呟いた。]
「なぁに?ジュンタ」
[不思議そうに俺を見る女生徒に、小さく舌打ちをして。信じられないのは、自分自身だ。知り合ってたった2日。そんな女の顔が、こんな時にまで頭をよぎるなんて。]
なんでも………ない。
[そう、俺はもう失ったんだ。今さら何が取り戻せる?]
「そう………サヨナラ、ジュンタ。」
[泣きたくなる。サヨナラの言葉を聞くたびに、俺の心は縛られていく。凍りついていくんだ。自分自身の足を、一度強く殴ってみて。痛みから我に帰り顔を上げれば、もうそこに彼女の姿はなかったと思う。]
―学校・理科室―
[誰もいない学校で、俺は女を探していた。一人は先ほどいなくなったアン。もう一人は………]
ち、昼過ぎじゃ、もういねぇかなぁ。
[一休み、と理科室の机に寝転んだ。]
[けれど町に人がいないことは事実であり。
このコンビニや町自体がおかしいことは否定できない。]
でも…おもしろいことなら大歓迎ね…。
死者だかなんだか知らないけれど。
これ、掲示板に書いたら面白いかも。
[鞄をガサゴソと漁り、携帯電話を取り出す。
携帯についている、水色と透明のビー玉のストラップ。
それが音を立てて揺れる。
いつもなら煩いぐらいに鳴る携帯電話が、今日はその様子を見せることもない。
それは、構わないことなのだけれど。
少し寂しいような心地もして。]
あれ……なんだろ…電波悪いのかな…。
おかしい…ちゃんと3本立ってるのに。
[いつもの掲示板にアクセスが上手くできずいる。]
もう暫く…時間を置いてみようかしら。
[店内に人がいないガランとした様子を携帯のカメラに収める。
それから普段は入れない、STAFFONLYとかかれた所も、人がいないかを確認するため入る。
案の定、誰もいない。]
………あの人の言う通り。
だけで、どうにも嘘くさいなぁ。
やっぱ夢でも見てるのかしら。
[そのまままた、店内に戻り。
適当にジュースとお菓子を袋に入れて、店を出ようとする。]
[入り口の辺り、はたと立ち止まる。
しばらく無言でその場で俯く。
何か考えるようにして、視線は床から自分の持っている袋へと。
そのまま袋をしばらく凝視する。
何かを決めたかのようもう1度店内へ。
レジのところで財布を取り出す。
自分の財布から1000円札を取り出し。
それからノートにを破いて、メモを書く。]
『商品もらいました。お代です。』
[1000円札とメモが飛ばないよう、レジにあったチョコの箱を重しにした。
ついでにそのチョコを3つほど頂戴する。]
…1000円ではないだろうけど。
ま、いいよね、誰もいないのが悪いし。
[今度こそ店を後にする。]
[昨晩家に戻り、ジュンタへ両親がいないという内容のメールを送った後に眠りについた。
目が覚め大きく伸びをして外を見れば降り続いている雪。そのまま階下へ降りていっても両親の姿は見えない。]
なんでいないの…。
[はっと隣の家へと走り、インターフォンを鳴らす。反応はない。ジュンタの言葉を思い出す。]
ほんとに誰もいないのかな。人も歩いてないし。変なの。
[家に戻る途中、目の前に黒髪の女の子が立っているのを見て少しほっとする。]
あ…昨日お店で…。
[唐突に目の前にいる少女がなぜ誰もいないのかについて話始める。口から紡がれる内容はとても信じられる物ではなくて]
な…に、言ってるの?そんな話嘘でしょ?
[語るだけ語ってどこかへ消えていく彼女の背中を呆然と見送り、はたと思いだし自宅へと戻る。
携帯を取り出し仲の良い友達数人とジュンタへとメールを送る。]
宛先 ジュンタ
題名 誰もいない…。
内容
朝になってもパパもママもいない。お隣のおばさんもいないみたい。
それにさっき黒い髪の女の子が誰もいない、消えたって…。
どうなっちゃってるんだろ。
[そうメールを送って返信を待つ間に出かける準備をし始めるだろう。]
[誰もいない理科室。冬の訪れは、全てを凍らせてしまうのだろうか。凍りついたように静かな、平日の学園。外に吹く木枯らしが、がんがんと窓を叩いている。鳥の声すらも聞こえなくて、望まずして訪れた静寂。まさにそうだ、世界は凍っているのだ。]
氷付けの世界………ね。
俺にはお似合いの世界なのかもしれねぇな。
[少し古い歌の着信音が鳴っている。美夏ちゃんからのメールが届いたようだ。内容を確認して、クラス中の人間と美夏ちゃんにメールを一斉送信した。]
11/1 SUN
宛先 美夏ちゃん 和志 イマリ 武志………
件名 緊急連絡
内容
誰がいる?いる奴は連絡してくれ。
会いに行きたい。
[制服を着るか着ないか迷って時間が昼過ぎなのに気付いて私服を着る。着信したメールを確認すればジュンタからのみで。]
チカコ達も消えちゃった…?
[ぶるっと身震いをして、まずはジュンタにメールを返す。]
宛先 ジュンタ
件名 Re:緊急連絡
内容
ミナツはいるよ。
他の友達にも連絡してみたけど誰からも返信がないの。
どうしちゃったんだろ。あの女の子の話って本当なのかな?
[ぽふっとベッドへ携帯を投げ、窓の外を誰か通ったりしないかとじーっと見つめる。]
[届かない気持ちがある。忘れられない想いがある。新しい心がある。返信があるまで、俺は何も考えず寝転んだまま。]
降り積もる白い雪は心模様………そっと………
滔々と白い雪は………無情なる人の世を………
全て許すように降り続いて行く………
[着信音を口ずさんでいた。]
宛先 美夏ちゃん
件名 多分本当だと思う
内容
俺今学校にいるんだけど、誰もいねぇんだわ。
イマリとズイハラさんは、昨日一緒だったよな?
だからあの二人はいると思うんだー。
他、誰かいないのかな?四人だけの世界?(笑)
[ぱちり、携帯を閉じれば思い出される昨日の事。]
アンが言うには、死者がいるって………
多分、ズイハラさんだよな?
………止まった時………でも、俺には関係ない。
どぉせ俺は氷なんだ。溶けない氷なんだから。
[そう思っているのに。暖かいなにかが、俺を溶かしていく。]
宛先 ジュンタ
件名 そっか…。
内容
うん。きっとその二人はいるよね?
4人だけって、他にも誰かいるのかな?
ジュンタ、学校にいるんだ。
じゃあ、私もそっち行く。寝坊して学校行きそびれちゃった。(笑)
宛先 美夏ちゃん
件名 寝坊助さんへ(笑)
内容
四人だけって事もないだろうけどね。
誰がいるかの見当はつかねぇ。
おぉ、学校にいるよ?
美夏ちゃんいるかなーと思って来てみた(笑)
待ってるから、おいでよー。一人の学校はこぇーよー
[学校へ向かう途中、自分と同じ制服を着た先程の黒髪の少女とは違う少女を見かけた。声をかけようかと悩んで、話かけたかもしれない。
話しかけることに成功していれば、学校に他にも人がいるからと伝え、マシロがいやがらなければ一緒に学校へと向かうだろう。]
宛先 ジュンタ
件名 どこにいる?
内容
学校についたよー。
ジュンタどこにいるの?
[メールを確認し、理科室へと。からりと扉を開ければ長い机の上で寝転がっているジュンタの姿。]
ほんとに誰もいないね。
皆どうしちゃったんだろ…。
[寝転がっている彼のつむじを前日と同じように人差し指でぐりっと押しながら声をかけた。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ