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[頭をぐいっと押されたら、ぴょこっと起き上がり]
さっきまではいたぜ。アンが。
[と、美夏ちゃんの方を見た。マシロがいたなら]
あれ?マシロもいたんだ?
[などと声をかけるだろう]
[アンという名前にこてり首を傾げ、マシロも一緒に来ていたなら]
うん。途中で会ったの。
ところでそのアンちゃんって子は?
せっかく学校に来たのに誰もいないなんて、がっかりだね。ジュンタ。
[知った顔に会って、少しほっとしたのかくすりと笑い冗談を言う。]
あぁ、残念だよ本当に。
これじゃ、単位もらえそうにないしな?
[肩をすくめてみて、アンの事を聞かれたら]
………消えた。
[と、ただそれだけ。]
[コンビニの袋をぶら下げて歩いていると、声をかけられた。
同じ制服を着ているところから同じ学校の生徒なんだろうということは推測する。]
へー…学校には人が…ねぇ…。
[つまらなさそうに溜息をつきながら。
学校に向かうその後にとりあえず付いていく。
前を歩く少女は携帯で連絡を取り合っているらしい。
そのまま理科室へと向かう。]
…………あんた誰よ。
[こちらの名前を知っているらしい。
同じ学年であろうが、学校に来ていないなら興味がないので覚えていない。]
あんた誰よって言われてもなぁ。
国本隼太、高3。
前回の期末テストの順位、お隣さんだったじゃん。
[まぁ、覚えてなくても構わないけれど。]
[会話の話題は黒髪の少女のことらしい。
"アン"と呼ばれているが。
己の記憶の中にそんなものはなかった。]
………………。
["セーラー服の少女が町を徘徊!"
なんて、都市伝説は聞いたことがない。
携帯の時計を見ると11月1日であることに初めて気が付いた。]
雪……関係あるんでしょうね…。
[あまりにも早すぎる雪。
窓の外にぼんやり眺めながら呟く。]
消えたって…どこかに行っちゃったってこと?
それとも雪みたく消えちゃった?
[こてり首を傾げてジュンタに尋ね]
ジュンタとマシロさん、同じ学年だもんね。
知ってるんだ。
そだ。私、1年の美夏です。よろしくです。
[にこりと笑い名前を告げた。]
[自分の名前を名乗る男。
窓の外を眺めるよりも前に眉をひそめる。]
…………あっそ。
[そういえばそんな名前もあったかもしれない。
もっとも、顔を見たのは今日が初めてな気がした。]
[一緒にいた少女も名前を名乗る。
その様子にどうするか考えてから。]
3年の井上稀白。
[よろしく、などは特に言わない。
こんなことが終われば、恐らく関わることもないだろう。
名乗った後に溜息を付く。
2人はもう既に知り合いらしく、居心地の悪さから携帯へと手を伸ばす。
日付に気付けば、窓の外に目をやり。
ぽつり、呟いた。]
ちょっと目離したら、いなくなってた。
聞きたいこととか、あったのに。
[彼女から紡がれたサヨナラが、未だに耳から離れなくて]
ちぇ、優等生は人との話し方を知らないと見える。
人の顔と名前くらい、一目で覚えろよな。
[はぁ、とマシロにはため息をついて。]
ふーん。じゃあ、まだ学校の中にいるのかな?
アンって、昨日お店で会った人と良く似た人?そういえばその人が皆消えちゃったって言ってた。
[聞きたい事の内容には触れずに、ジュンタがマシロを優等生というのを聞いて]
あ。マシロさんっていつも学年1位のあのマシロさんか。
[携帯に視線を落とす彼女をみてぽつり呟く。]
そうそう、昨日の店の奴に似てた女の子。
学校には………いるかな?今日二回、会ったけど。
学校と、家の前で。
[ふう、とため息をついて。]
……ま、なんにしろ。
他に人を探すほうが先決かしら。
別に誰もいないなら、それでもいいし。
[ノートを破いて、アドレスを書く。]
それ、私のサブアド。
何かあったらこれに連絡してくれて構わない。
捨てアドだから悪用しても意味ないし。
[机の上にとりあえず置いておく。]
人の顔も名前も覚える必要がないなら覚えないわ。
そのスペースで英文叩き込むほうが有意義だわ。
[クスクスと細く笑う。]
なんにしろ学校にいても仕方ないから。
一緒に行動する必要性も感じないし。
[そのまま鞄をもって、理科室を出ようとする。
何か文句のような。
というよりかは、呆れの言葉が聞こえたので振り返る。]
バカじゃないの?
そんなこと言ってる暇あるなら、その"アン"って人探せば?
[冷たい雪の降る校庭に出て。
空を見上げるも*灰色。*]
はいはい、サブアドねー。
優等生は携帯依存症なわけ?
[ぶつぶつ言いながら、携帯にアドレスを打ち込む。]
あぁん?人を覚える必要がないって?
お前、悲しい奴だな。
人間、人脈が一番の財産だぜ?
お前、いい女なのに勿体ない。
そんなんだからモテないんだ。
[ばっかじゃないの?と聞こえたから、きっと肩をすくめたに違いない。なんにせよ、マシロと別れた。]
−回想−
[待てども母親は帰らず、テレビ番組も始まらない。
襲う不安に耐えかねて外に飛び出した。
住宅街でも人に会わず、店にも人の気配はない。
母親の勤め先のある繁華街もただ雪が降るばかり]
オレ、異次元にでも来ちまったのか?
[ゲームでは主人公が異次元に飛ばされる話はあるが、
まさか自分に起こるなんて考えられなかった]
[再び不安に襲われ、秘密基地へ向かって駆け出す。
きっとそこなら、仲間がいる筈だから]
ケータ!ユースケ!!…アキヒト!!!!
[入り口のトタン板を勢いよく跳ね上げて駆け込む。
いつもは誰かがそこにいた。 …けれど]
いねー…
[だれも、いなかった。基地の中はいつもどおりなのに。
人だけが、仲間だけがそこにいなかった]
なんだ、誰も来てねーんだ。
[椅子に座り込む。
サッカーボールを抱えてしばらく呆けたようにそのまま。
しかし、何かの気配がして外へ出た。
そこにいたのは髪の長い、学生服を着た女の人]
え? …ねーちゃん、何言ってんだよ。
人が消えるわけねーじゃん!
かーちゃんも、みんなも、消えるわけねーじゃん!!
[アンと名乗った学生から聞いた言葉は信じることができず、
バッカじゃないのかと本気で思って言い返す。
しかし、他に説明できずに返す言葉はそれから続かず]
きえるわけねーじゃん。いなくなるわけ、ねーじゃん!
[同じ言葉を繰り返して、アンら逃げるように走り出した。
道の向こうに、何かが見えたような気がして立ち止まる]
きの、せいか。オレどーかしてんだ、きっと。
[ため息をついて再び歩き出す。
とぼとぼと、網に入れたサッカーボールを蹴りながら。
当てもなく…それでも誰かに会えるといいと思いながら]
…はあ。
[コンビニの前。明かりのあたるガードレールに座って。
どのくらい歩いただろう。疲れきっていた]
−回想・終−
[一緒にいる必要もないというマシロを見送り、メモに書かれたアドレスを登録して彼女へ自分とわかるようにメールを送る。]
アンちゃん、どうしてこうなったのか色々知ってそうだったよね。
あの人もジュンタと同級生?
マシロさんも会ったって言ってたし、皆に事情を話して回ってるのかな。でも、なんであの人知ってるんだろ。
[これからどうすればいいのかとはぁっとため息をついて、ジュンタが座っている机に自分も腰をおろした。]
[優等生が去った後、俺は美夏ちゃんと顔を見合わせた。]
これから、どうしよっか?
つか、美夏ちゃん。家に親とかいなかったんだろ?
飯とかどうすんの?
[外食しようにも、きっとレストランにも誰もいないんだ。]
俺料理なんてできねぇからさぁ、ピンチだぜー。
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