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[生きるべき、と言われてうつむきがちに帽子に隠す顔。]
ドロテアを見捨てた時から、俺は役立たずだ。
――長老にさえ、言い出せないまま。
誰も死なないなら、そうかもな。
でも、人は死ぬ。
今だって何かが起こっているかもしれない。
守る、って言葉は、必ずしも直接的じゃないだろ。
[だから、お前は死ぬな、と添える声。]
[レイヨの揺らぐ眸に自身は何も映さず、分け与えて呉れる血液に、さんきゅ、と返し。]
――あ? んなもん、いるかよ。
仕事だ、仕事。
[礼の拒否には常の口悪さを蘇らせて返し、呪詛にも似た案ずる声には目を細めた。
珍しく呼ばわられる名――茶の誘いには、幾度か瞬き、されど拒否することなく席に呼ばれて後にした。]
――そういや、"約束"どうすっかね。
もしも――……なら、左腕くれてやるつもりだったが
ひどくキズものだな。 …まぁいいか。
[もしもを考え切れぬうち、道々呟く独り言。レイヨの家で暖まったおかげかまだしばらくは温度に余韻を*残す*]
―― マティアスの小屋 ――
…「見えない」はずなのに、
どうして気にしないのだろう――
そう思うことが、あってな。
[先に口にした、問い詰められないこと、には
随分と経ったあとで…ついでのようにそう添えた。
その頃には、もう仔犬は蛇遣いかマティアスか
どちらかの膝陰ですくうすくうと寝息を立てていて]
…。
[外では…風が吹く。]
音や気配と言えば、"49"。
お前の耳には―― 例えば。
[煽られ…雪が舞う。]
いくつのも丘向こう…
あのやかましいスノーモービルの
エンジン音なども聞こえてきたりするのかね…
[昔ながらの暮らしを続けるこの地は、特区として
保護を受けている。然し如何に文明へ背を向けようと
近代化の波は近からずとも遠からず在って――
遠い地から流れ来た蛇遣いは、この地へ至る道々、
犬橇の代わりにスノーモービルでトナカイを追う
遊牧民も少なからず居るのを目にしてきている。
使者として近隣を往来するアルマウェルや、
蛇遣いと同じく流れ来た移住者のイェンニも
ここは稀有なる村…とそれは知るところだろう。
或いは、何処から来たともしれぬマティアスも。]
[――吹雪が、近い。
戸口の覆い布が、隙間風に裏打つ気配。
相手に聞こえたならどうだというようなことを、
蛇遣いが口にする前に―― 凶報をたずさえ、
緋色の外套を纏ったアルマウェルが訪ね来る。]
殺した…のか。
ウルスラ先生を。
[獣医たる彼女の姿は、記憶にあたらしい。
生ける師もまた、かの地へと――蛇遣いは俯く。]
村の命綱を…切った、のだな。…
おおかみ遣いは、人の心を利用する…
ウルスラ先生が言っていた、ことだが。
[耳にあたらしい…聞かされた折は、そう感じた。
大体においてそうなることは知れど、そうするとは。
嘘を矛とするやりかたは、ビャルネが見せてくれた。
その彼は思いがけず転がり、死せる師となった。
今…生ける師もまたふたりめの死せる師となって]
…。 居合わせたなら、違わず止めた。
…恨むぞ。アルマウェル。
[ぽつと言い残して、悄然と眼差しを地へ向けて。
使者の脇を抜けると…自らの住まいへと帰りゆき*]
[トゥーリッキの言葉に僅か、眉を寄せる。
男は普段から言葉を多く保たず、話すも言葉を探すのに時を要する常]
エンジン音…は―
…聞こえない様に、している…――。
[低い声は、囁く様な大きさで添える]
…―聞きたく、無い…。
[風の音が雪に染込む。
腹に響く音を、男は骨で感じる。
―使者たる男の扉を開くに、顔を向け。
死したらしき名を、口の中で呟いた]
…そうか。
――機会があれば、俺も…―したかもしれん…。
盲にできる程度の事ではないと言われるかもしれんが…
[誰を、を考える事よりも
いかにして、を考える方が]
[トゥーリッキの自身とは相対的な言葉に、僅かに口の端を歪める]
…「誰を」ではなく…
「誰が」なら―
恨まれないんだろうな…?
[呟いたのは彼女が小屋を出る背にで。
男は小さく息を吐いた*]
[見上げる紅いアルマウェルの背後には、靡く紅いオーロラ。彼の問いに自らの過去を振り返れども、曖昧模糊とした記憶を掴めず小さく首を振った。
―――覚えている―――ウルスラの血に濡れた空を仰ぐ横顔を見て、彼の言葉に耳を傾ける。向けられる顔を見上げていたのは、下がる眉の他を前髪では隠せない面持ち]
………忘れる事がないのなら…
産声も営みも覚えておいででしょう。
[吐き捨てるように紡がれた言葉を受け、眼鏡の奥の眼差しを細め訥々と零す言葉。村を救いたいと言うアルマウェルが、氾濫する死に呑み込まれてしまわぬ事を願うように。
ウルスラの後に関しては少し考えて、ヘイノに助けを請う事を添える。使者の面持ちを取り戻す彼へは、自らの眼鏡に触れて指摘し去り行く紅い背を見送った]
………人を呼んできます。
[ウルスラへかける囁きは、ひとり残す事を詫びる響き。キィキィキィキィ…――――車椅子の跡はヘイノの家へと伸びて、香りを頼りに訪ねた折と同じく入り口を見る]
…レイヨです。
遺体の埋葬に手を貸して頂けませんか。
出来れば貴方のお話も…―――
[返らぬ答えでなく何を感じてか、言葉は途切れ視線は足元へ落ちる。まだ新しい足跡がトゥーリッキのものとはわからずも、踏み固められた家の前まで続いていた]
…………失礼します。
―― 悼む場所にて ――
…せんせい。
[凶報を運ぶ使者の知らせに、容疑を受けた者も
そうでない者もぱらぱらと集まりだす頃合――。
朱に染まったウルスラの亡骸の傍、蛇遣いは屈む。
手にするのは、ビャルネの杖とあたたかな毛皮。]
…今宵は、脱いで身体を冷したりはせんよ。
だから先生も――あたたかくしててくれるといい。
[自宅から持ち来た、死せる師のための厚い毛皮。]
…もう 伝染(うつ)したくはないからさ。
[ぐず、と寒さにか鼻先へ濡れた音を立てる。
自身の毛皮の裡で、大蛇の顎下を柔く擽ると――
浅い冬眠の淵からゆらり、相棒が鎌首を擡げる。]
お前を救ってくれたせんせいが…
死んでしまったよ。相棒。別れをするかね。
[シル、と先割れの蒼い舌が鈍く覗き…大蛇は動く]
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