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[エビコに背を向けて少女の耳元でささやいた]
ネコが騒ぐんだけど・・・あんた、萩原依真里になにかした?
[そういって 少女の顔をじっと見詰めた]
[行く途中、幾人もの村人とすれ違う。
三樹と、結局名前を聞けなかった白い服の女の体をすり抜けた。
すり抜けると言うことは、向こう側にいると言うこと。
気づいてくれないのは寂しいし、不安だけれど。]
良かった。
[立ち止まり振り返ると、小さく*笑った。]
[エビコの手の振りように、思わず表情を緩めて手を振り返す]
[と、エビコと話していた青年―先日のミソアイスの―が、こちらへ寄ってきて]
……え?
[思わず振り返り、じっと彼の目を見つめる]
……あなた、何か知ってるの?
[かすかに浮かぶ、警戒]
[その彼女が、近所の主婦と同級生の白銀と言う奇妙な取り合わせに近付くのを不思議に思い、思わずそちらに寄る。
今では随分遠くに感じる彼らの話に耳を*済ませた*。]
知ってるっていうか>>41子猫が騒ぐんだよ
萩原依真里は神の使い。
だから神隠しにあうのは可笑しいって
可哀想だから・・・返してくれってさ
子猫を彼女に預けた時・・・なにか したんじゃないのか?
そのせいで 彼女は 消えたんじゃないのか?
[じっと少女の目を見つめた]
神の使い…、いまりちゃんが…?
[ぱちり、目を瞬く]
……『何か』なら、した。
したというか、影響を与えた。
詳しく聞く気があるなら、場所を移す?
[首を傾いで、ギンスイの返事も聞かずに歩き出す]
[エビコやアンがついてきたとしても拒むことはない]
[向かう先は蛍川]
[道すがら、蛍川の二人の話を語って聞かす]
昔は縁結びを願う人たちがね、二人にあやかりに、蛍を見に来て祈ったりもしてた。
[今はどれだけの村人が、この話を知っているのか]
……私はあの時ここで、いまりちゃんに『蛍川の御縁がありますように』と祈った。
[そしてあの日、蛍川の川底に見たものを伝え、]
御縁の繋がった人が、神隠しに遭って。
それでいまりちゃんは、引きずられてしまった。
[そこで言葉を切り、ギンスイの反応を待った**]
写真屋 ペケレは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
いえ〜い、また会えたね〜。
[プレーチェに近づこうとして
――ぴたりと足をとめた。]
…。
[翠と彼女の話は聞こえなかった。
ただ、いまりちゃん、という名だけがかろうじて届いて。
まあ二人で依真里ちゃんの話。
ミドリちゃんってば、依真里ちゃんを気にしてるわよね〜、おばあさんを大事にしてるとか、動物好きだとか、よくみてるわよね〜、
と一人でしきりに首を縦にふって。]
[恋の病かしら相談かしら、きゃー、なんて
静かに騒いで両手を頬にあててポーズ]
[したものの、
二人の真面目なお話ムードは何となく察せた。
ぱちぱち瞬いて、歩み出したプレーチェにつられて、
思わず踏み出した、が。]
[恋人たちの話も半ばを過ぎたかという所で、
蛍川でプレーチェに会ったときにもあった、妙な感覚がまた強まってくる。]
……なに、これ。
[嘲笑うかのように、
恋焦がれるかのように、
鈴の声がうねりゆく先は、あの不思議な女の子。]
[反射で踵を返して、プレーチェから離れた。**]
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