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[ゴロウマルの手は、少し松脂の匂いがする硬い手。
誰かの肩越し、怯えた様子で居るタカハルを掴む。]
ちゃんと 家に 連絡してあんだろうな?
[見上げくる涙目と視線を合わせながら、言った。]
―― 生徒会室 ――
[書類整理をしながら、想う
そう言えば、この学校の七不思議ってなんだろう
どこの学校にもそれなりの怪談話は存在していて、だいたいは似たり寄ったりの内容だ
だからこそ、あまり七不思議の類は信用していない
だが、オカルト…幽霊や神、仏や妖怪を信じないのかと言うと、そうではない
見た事がないから、科学的でないから、有り得ない、などとは思わない
200年前には、飛行機や車だって非科学的な存在であった
今は実証されていない様々な事も、将来実証され、科学の枠組みの中に加わるかもしれない
だから俺は、オカルトと呼ばれるもの自体、結構好きなのだ]
七不思議の話、詳しく調べとこ
職員室とか 生徒会室とか
まだ灯りついてんぞ
「うちの子が帰ってきません」なんて
電話一本でオオゴトになったら、困んのおまえだろ
[主催のリウへも釘を刺す態で声は向けられ]
強引に連れてこられたんだろうけど
その辺 きちっとしとけよ
[長身を曲げて覗き込んだ先は、
タカハルの左胸――の、名札。]
…えーと 『結城』
[控えめに繰り返された自己紹介は、
不良めく男の耳に届いていなくて]
声 小せえよ、おまえ
[低く些細な難癖をつけながら、
手はタカハルの肩から*離れる*]
[タカハルの視線に気が付けば、がんば、とでもいうようにぐっと拳を握ってみせた。後、間もなく届いたヨシアキからの返信メールを見て]
ヨシアキ一人追加、っと。
[携帯をしまいつつそう口にした。
書かれた文章自体はつっけんどんといってもいいようなものだったが、少女は彼の御人好しな性質をよく知っている故に。仕事が片付きさえすれば、急用でもない限り参加しに来てくれる事だろうと予想して]
ん…――――?
[書類整理が、殆ど片付いた頃
古い、ノートを見つけた
どうやら、昔の生徒会の者が書いた物らしい]
七不思議
[そう、書いてあったから
ぱらぱらと、めくってみたけれど
どう見ても、6つしか書いてない]
7やないやんけ、6やんけ
[小さく、ノートに突っ込みをいれた]
/*
コクリコ坂からを観てきた。面白かった。
あの辺の時代の学校とかが舞台な村もいいな、と思ったりした。セットは是非執事で。
栫ねー、不良っても結構いい奴なんだよ?
[マシロがゴロウマルを不良と言うのを聞いて(>>49)擁護し、その彼の姿を見つけると(>>51)大きく手を振った]
おー、栫来た!
[マシロが飴を取り出したのには(>>56)、遠慮なく一つもらって口の中で転がし、アンが現れると礼をして]
どーも! オカルト部部長の柾李雨です!
[自己紹介をして、続々集まる人々に期待に胸を*ふくらませた*]
[一応役に立つか、と学生鞄にノートを入れておいた
それから、片づけも早々に終わらせ
細かい事は、後日にまわして、生徒会室を出て行った]
なんで俺が、こんなんいかにゃいけんの
[ぶつぶつ、文句を言いながら、歩く
行きたくないなら、行かなければいいのに
行かない、と言う選択肢はないようだ]
はい、来てくれて良かったですよ。
リウ先輩から誘ってたって聞いて。
一度話してみたいなあと思っとったんで。
[少し前、ゴロウマルのちぐはぐな返答には、訂正や注釈を入れる事もなく返し。そっくり、と零して視線をリウに、またケンに向ける仕草を見れば、ぱちりと瞬いた]
そう、犬。
……もしかして、気付いとらんかったんですか?
ゴロー先輩も、案外うっかりさんですね。
[後ろを振り向く犬の様子を眺めつつ言う。拗ねたようにも見えるゴロウマルの表情と言葉には、つい小さく噴き出してしまい、あっと口元を押さえて]
可愛いやないですか、ぴったりくっ付いてきとって。
そういえば、動物に好かれる人に悪い人はおらん、って言いますよね。
[そんな事を言ったりしていた]
[それから現在。ゴロウマルがタカハルの肩を掴むのを見れば、あ、と声をあげ、明らかに怯えるタカハルに少し心配げな視線を向けたが、続けられる言葉を聞けば]
……やっぱり、いい人やな。
リウ先輩の言う通り、犬の選ぶ通りや。
[うんうんと頷きつつ、そう独りごちた]
ちょー、人聞きの悪い事言わんといて下さいよ。
強引になんて言ったら、拉致したみたいやじ?
[半ば冗談らしく、そんな口を挟んだりはしながらも*]
つか、誰もおらん学校っちさ
声が響いて、気味わりぃね
[独りごとが、随分大きな音に聞こえて
普段、雑踏の中にある場所だから余計に、気味が悪いのであった
足音が、かつん、かつん、と高く響いてくる
後ろから、何かが追ってくる錯覚を感じる]
こわぁないけんね
[一人なのに、独りで強がって見る]
[唯一の聴衆がこちらを気にしたことなど気づかず
身体を伸ばすと、運動不足の彼女の関節が小さく音を奏でます]
あら。
[誰もいないのに照れたように頬を染め、
照れを隠すように、音楽室の窓を開けて、外を見ます]
……いい。
こんな日は、きっと何か素敵なことが起こります。
今日の天秤座は、[ちゃんとリンスした]。
……ね、お前もそう思うでしょう?
[そう相棒に問いかけて、優しく撫でると、彼女は
キコ
と、短い鳴き声を音楽室に響かせたのでした]
[歩く足音が、足早になって来た頃
音楽室の方から、音が聞こえた
あれか、ピアノを弾く幽霊だとか、そう言った類か?
いいや、そんな事はない
きっとあれだ、音楽室に誰かいるんだ
そうに違いない、そうだと行ってよ
そんな事を想いつつ、音楽室を見に行った]
・・・ほら、おった
[中をおそるおそる覗きこむと、一人
音楽室に、生徒がいた]
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